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しばらくこのblogも放置していましたが、皆さんお元気でしょうか。 何やら、未だにちょこちょこ覗いてくれている人もいるようで、嬉しい限りです。 さて、イスタンブールで旅を終えて日本に帰り、もう二ヶ月弱という月日が流れました。 旅での、楽しくあっという間に過ぎ去る時間より、 ここ日本で暮らしている日常の時間の方が、流れは早いようです。 旅を振り返る、そうは書いてみたものの、もうあの旅が遠く昔のことのように感じます。 今は、日本の日常の暮らしに戻っています。 帰国した当初は、一年ぶりの日本が、なんだか今まで暮らしていた国ではないような、 そんな違和感を覚えていました。 一年間という時間は、長いようで短いようで・・・。 あっという間の時間ではあるけれど、友達と話をしていると、結構色んなことに変化があって、 諸行無常を感じました。 少し、浦島太郎のような状態でした。 旅で動き続けていたせいか、この二ヶ月間は、何もせず単調な毎日が続いていました。 久しぶりにこうしてblogを書いたのは、 なんだかこの旅に「けじめ」が付けたくなったからです。 それに明日から、約一年半ぶりに社会復帰をするからです。 自分の中の「けじめ」としてこの旅で感じたことを、ちょこっと箇条書きにしてみようと思います。 ・「旅」をすることは、特別なことじゃない 高校からの夢を叶えて、一年間の旅をしました。 出発前は、「これから凄いことをするんだ」と、自分を特別と思ったり、 意気込んだ部分もあったけれど、いざ旅に出てみると、何も特別なことじゃないと気が付いた。 何より、世界一周や、長い旅をしている人がたくさんいるということ。 自分が出会った旅人では、下は中学生から、上は70歳のおばあさんまで。 老若男女、色んな国の人々が、普通に旅をしているということを知ったから。 人と比べているわけではないけれど、ここまで旅をしているはたくさんいるんだ、と思いました。 そして、旅というのは、思っていた程難しいことではない。 誰でも、何所でも、やる気とお金と時間があればできるんだな、ってことを知りました。 世界は、思ったよりも近かったようです。 ・自分はまだまだ何でもできる この旅を通して、自分はまだ若いし、何でもできるなって思いました。 そう思ったのは、色んな国の人と触れ合って、色んな文化を知ってそう思ったのだと思います。 上の題とかぶるけど、旅をしている人には、色んな人がいました。 70歳のばあさんなんかを見ていると、本当に「人は、何でもできるのだ」と思いました。 これは、あまり良くないことなのかもしれないけれど、 貧しい国の人々を見て、それを思えばどんな境遇でもやっていける、と思う面もありました。 何かをやるのに、歳や理由は関係ないんだなと思います。 ・物質的な幸せと、精神的な幸せ これは、この旅で一番考えていたことかもしれない。 ネパールのナガルコットで、あるチャイ屋のおじさんとの会話で思ったこと。 そのおじさんと日本とネパールの違いについて話をしていて、彼はこう言いました。 「ネパールは、とても貧しい国だ。けれど、心はとても豊かな国だよ。 日本はどうだい?日本はとても裕福な国だけど、心も豊かな国かい?」 今の日本は、お金はあっても、心の貧しい国だと思う。 皆が皆そうではないけど、多くの人は、仕事や家庭に疲れ、日々殺人事件なんかも起こる。 日本に帰って、空港からの電車で、日本のサラリーマンは、本当に疲れているなって感じた。 ネパールのおじさん達は、昼間っから仕事もしないで、その辺に寝ている。 お金も得られないだろうに。それでも、いっつも笑っている。 日本の子供達は、ゲームばかりやっている。公園まで行って任天堂DSに夢中です。 ネパールの子供達は、自転車の壊れた車輪一つで、一日中泥んこ姿で笑いながら遊んでる。 日本は、物質的に豊かで、精神的に貧しい国。 ネパールは、物資的に貧しく、精神的に豊かな国。 どっちが豊かなのだろう。 きっと日本人は、もう近代的な文明を捨てることはできないけど、 便利さを求めすぎるのも、どうかと思いました。 ・道を塞がれれば、どんと構えて待てばいい 中国の成都から、チベットに行く時に、建国祭のため一ヶ月ほど足止めを食らいました。 始めは、せっかくスムーズだった旅路に壁ができて嘆いていました。 そんな時、旅人から「壁ができれば、どしっと待てばいい事ある」と言われ、 そうしていると、本当にいい事が起きました。 そのままチベットに行っていれば、観れなかった綺麗な景色や、出会うことのできなかった 素敵な出会いがあり、これはこれで良かったなと思えました。 要は、何事も自分の考え方ですべてが変わるって事です。 ・信じる心は、偉大なり チベットでは、神を信じる心は、凄いものだと思いました。 五体投地で身をボロボロにしながら、荒野や巡礼地を進むチベタンの姿は圧巻でした。 来世のためを想って、神を信仰する。あとのインドや、イスラム圏でも想ったことだけど、 そういった信仰心とは、不思議なものでした。 自分達日本人にはあまり考えられない信仰。 色んな文化があるんだなと、改めて知りました。 そして、エベレストベースキャンプでは、自然の前に人は無力だと、身を持って実感しました。 ・食べるということについて バングラデシュでは、先輩の計らいで、「イード」という祭りに参加できました。 「ラマダン」(断食期)とは反対に、ひたすら食べる祭り。 目の前で、一頭の牛が、肉になるまでの過程を見ることができました。 普段何気なく食べている食べ物は、こうしてできているのだなと、 衝撃的な解体シーンを通して知ることができました。 何を食べるにも、何かの犠牲の上に人はなりたっているのだと、学びました。 ・何処にいても、何を観ても、感じ方は自分の心次第 慣れというのは怖いもので、エジプト以降何を見ても同じく見え、 旅の感受性が磨耗して、感動できなくなっていました。 それを通して、人の心とは、「無いものねだり」なのだと気が付きました。 けど、それはしょうがないことで、だからこそ人間らしい。 旅に出る前は、旅をしたいとか、ここに行きたいという欲求を満たしに行っているはずなのに、 その欲求は、減るどころか、どんどん大きくなっていくもの。 そうした時に、大事なのは、観たり感じたりする対象ではなくて、 自分の心の問題なんじゃないかと思いました。 要は、何を観ても、それを綺麗に見せるのは、自分の心次第。 綺麗な心を持っていれば、何でも綺麗に見えるってことです。 だから、そういう心を持ちたいですねっていう話です。 最後に ・やっぱり「出会い」でした 旅をして、色んな景色や風景、文化に触れてきたけど、やっぱり一番面白かったのは、 「出会い」でした。 上に書いたように、景色や風景にはどうしても飽きがくるけど、人との出会いは、飽きない。 人って面白いなって、改めて感じた。 何処に行っても色んな人がいるし、その人たちと出会うことが、 旅を進めようと思う最大の理由だったのかもしれません。 旅を振り返ったとき、思い浮かぶ思い出は、やっぱり誰かといた時だし、 それが強く残っています。 やっぱり出会いでした。 ふ~、ずらっと書きましたが、こんなもんですかね。 なんだか、やっぱり纏まってないですが、この旅を通して、こんなことを想っていました。 これは、その中のほんの少しのことだけど、ざっと今思い浮かぶのはこんなところです。 旅は人生に似ている。 よくこう言われますが、本当に自分もそう思います。 こうして思ったことが、これからの自分にどう活かされるか、又は何の意味もないのか、 それはわかりませんが、こうしたことを踏まえて、相変わらずやっていこうと思います。 旅は、自分と向き合えるいい時間です。 また、次はいつの日になるかわかりませんが、旅する機会があればここに書きます。 当分は、日本の日常を生きようと思っていますが、 「放浪癖」ってあると思うんで、いつまた出るかわかりません。 明日から、仕事が始まるけど、やっていけるかな。笑 外国を旅するより難しそうな、日本社会を、楽しくやっていければと思います。 それでは、最後まで読んでくれて、どうもありがとうございます。 では、また。 Bon Voyage!!! P.S 8月から弟が一年ほど旅に出るようです。 それに触発されて、またすぐどこかに行くかもしれません。笑 2010・06・15 Japan Sapporo 実家から
by shige-wander
| 2010-06-15 23:49
| 日常
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